新時代に通常の3倍早く対応する方法について思考する
エントリ「鳥羽伏見の戦い」に関する永井氏のコメントよりの思考テーマ。
思考テーマ
「こだわりなく、さっと転身できたのはさすがだと思うのですが、何故これができたのかは興味のあるところです。」
「現代にて考えると、もう何の時代ではなくなっていて、何の時代になりつつあるのでしょうかねぇ。」
の二つです。
考察
前段の『土方君が「もう刀や槍の時代じゃない」と悟った』あたりのアウトラインを少々。
「これからは鉄砲が合戦の勝敗を左右する」と言って鉄砲を買いあさったのは戦国時代の武将たちです。織田信長が長篠の戦いで武田軍に勝ったのが契機だと思うので1575年ですね。
鳥羽伏見の戦いが1868年ですから「もう刀や槍の時代じゃない」と土方君が悟ったのは織田信長の293年後です。
別に土方君が遅いと言っているわけではなく
・長期間戦闘らしい戦闘がなかった事
・鎖国
・幕府の支配強化のための兵器開発規制
の3点から、そういう感覚がなくなっていたのだと思います。
しかし、世界では戦争花盛りで兵器開発がずんずん進んでいるわけで。
ちなみにアメリカ独立戦争が鳥羽伏見の戦いと同時期ですが騎士がアメリカ独立戦争に参加したとは思えません(笑)なにしろ「風とともにさりぬ」ですよ、もうアメリカでは。
まあ、そんなわけで織田信長の頃は「相手が鉄砲を持っていてもやり方次第では勝てる」レベルだったのかもしれませんが、それから300年分進化して射程も延びて連射も利くようになった鉄砲隊が並んで構えているところに刀で斬り込めと言われたら誰でも「無理!だって無理だもんっ!もう刀や槍の時代じゃありませんからっ!」と言うでしょう。
ドラマでもやっていましたが、逆に「もう刀や槍の時代じゃない」と解った上で、個人の剣の力で勝っていく人もいるわけでその辺には美学を感じます。(斉藤とか長倉とか)
しかし、土方の立場ではねえ。
経理のお姉さんが「そろばん」が得意で、そろばんで何でもこなしちゃうと関心しなくもないですが、どこかの企業の副社長か「ウチの経理はすべてそろばんでやれ!」と発言したら。。。愉快ですね。
鳥羽伏見も、あのドラマのようには戦ってないでしょう。一回目の戦闘でばばばばーっと殺されて、ひたすら退却戦かと思われ。
しかし、「もう刀や槍の時代じゃない」と土方君が悟ったのは「先んじて」いたわけではないと思うのですよ。
もちろん討幕軍はイギリス式の陸戦装備で鳥羽伏見を戦ったわけですが、幕府軍にもフランス式の歩兵部隊が訓練を受けて配備されていたんです。実戦に投入されませんでしたが。
なんというか、京都あたりで丸腰に近い状態で刀一本腰に下げてウロウロしてたのは、「事情の解っていない小藩」と「浪人上がりのにわか仕官」くらいのもんだったんですよねー。そう考えると合戦が始まってから「もう刀や槍の時代じゃない」なんて言ってみて洋服を着てみてもなあ。。。という気はしなくはない。。。ですね。
結論
「こだわりなく、さっと転身できたのはさすがだと思うのですが、何故これができたのかは興味のあるところです。」
火縄銃だったらともかく、鉄砲が進歩しすぎて鉄砲隊に斬り込むのは全然無理なレベルにきていた。鳥羽伏見で鉄砲隊に剣で斬り込んで「いっぱい死んだ」のを目撃。ふつうに「これは無理」と思ったのだと思われまする。
「現代にて考えると、もう何の時代ではなくなっていて、何の時代になりつつあるのでしょうかねぇ。」
若干、回答がずれますが土方君のタイミングで気がついても手遅れ。
ただ池田屋のころに「これからは鉄砲の時代だ」と悟って、新撰組を近代歩兵化していたら、鳥羽伏見の戦いで京都は火の海になったでしょうからねえ。
「先んじる」という意味では「土方歳三」よりも「織田信長」に学ぶところが大きいかと思う今日この頃。そう考えると「自分で考えて人と違う事をする」という既知の回答にたどりつきますね。
以上、流し書きでありました。読み難い文章を頑張って読んでイタダキ光栄。
■熟読しました。
よく読ませてもらいました。本文、なるほど納得です。100%
結論の
そう考えると「自分で考えて人と違う事をする」という既知の回答にたどりつきますね。
ですが、大切なところまで議論が来ていると思うのですが、ここより先がやっぱり難しい。
これは、私には「以前にも経験がある」な感じなのですが、その先に突破したことがなく、ゆえに現状があるわけでして。。。
今はこれに対するものを持っていないのですが、、、やっぱりここですねぇ。と、思います。
(何かはわかりませんが、足りないものがあるのでしょうね。もう少し人生を使ってみると、見えてくるかな?こないかな?)
では。
永井です。 2005-02-11 13:26:54